デジタルファクトリー：コンチネンタルの工場に欧州初の5Gネットワークを導入

テクノロジーカンパニーであるコンチネンタルは、チェコ共和国のブランディーズ・ナド・ラベムにあるディスプレイソリューション製造工場で、ヨーロッパの製造拠点では初となるプライベート5Gネットワークを稼働しました。チェコ共和国の通信事業者T-Mobileが提供する5Gネットワークは、コンチネンタルのハイテク生産の要件に合わせて特別に構築されたもので、センサー、生産ロボット、自律走行車などを始めとし、社員同士のコミュニケーションや設備、機器間の通信を高速化することで、生産におけるデジタル化がさらに促進されることが期待されています。さらに、遅延時間の短縮や均一でセキュアな環境により、グローバル生産ネットワークにおけるコンチネンタルの工場間のコネクティビティが向上しています。今後、合計で1,000台以上のデバイスとセンサーをブランディーズ工場のネットワークに統合する予定です。8つのネットワークアクセスポイントがプライベート5Gネットワークの信号を送受信 し、5,000平方メートルのエリアをカバーします。

「車両の運転席用の複雑なディスプレイソリューションの製造には、すでに現在革新的な技術が必要とされています。ハイテク製品を高品質で大量に製造するという課題は、今後も増え続けるでしょう。メガファクトリー戦略に沿って、コンチネンタルは計画性をもって最先端の生産技術の開発に注力しています」と、コンチネンタル・オートモーティブのユーザーエクスペリエンス オペレーション責任者を務めるトーマス・エベンヘッヒ（Thomas Ebenhöch）は述べています。「チェコ共和国のブランディース・ナト・ラベムのコンチネンタルの拠点へのプライベート5Gネットワーク導入により、デジタルファクトリー実現への重要なマイルストーンに到達したと考えています」

モバイルコネクティビティは、デバイス、自律走行車や機器の接続可能性を高めるだけでなく、製造に従事する社員の業務にさらなる柔軟性をもたらしています。

包括的で高速な接続性により、技術者は自宅にいても現場スタッフと共同作業を行うことができます。たとえば製造機械のメンテナンス作業の場合、専門家は拡張現実（AR）を使って工場にいる仲間に指示できるので、そのためだけに工場に行く必要はありません。

スマートコネクティビティはまた、コンチネンタルの生産ネットワークにおける工場間の連携を、はるかに効率的かつ迅速化し、より実用的にします。これを可能にするため、コンチネンタルは生産プロセスからデータを収集し、そこから生産ネットワーク全体のインサイトや改善の可能性を導き出しています。「コンチネンタルはすでにコネクテッドファクトリーからのデータによって、改善の可能性を判断し、解決策を検討して導入しています。このことからもブランディース・ナト・ラベムの工場は、1,000以上のセンサーやデバイスの5Gコネクティビティにおける主導的な役割を担うことになるでしょう」と、トーマス・エベンヘッヒ（Thomas Ebenhöch）は語ります。中期的には、生産プロセスを最適化し、どのメンテナンス作業をいつ行う必要があるかを予測するために使用される膨大なデータの宝庫が生まれます。このようにして、5Gコネクティビティによって生産ロボットや生産ラインのダウンタイムを削減できるようになります。