日本人はロボタクシーに肯定的
- ロボタクシーの利用意向:中国では5人中4人、日本と米国は約半数、ドイツは3割程度
- CEO デゲンハート:「無人運転テスト車に対する評価は非常に前向き」
コンチネンタル・モビリティ・スタディ2018では、日本人の大半がカーシェアリングや自動車の相乗りに積極的ではないことが明らかになりました。一方で、無人運転ロボタクシーの利用については半数近くが肯定的に捉えています。米国の人々もまた、既存もしくは将来のモビリティオプションについて同様の見方をしています。中国人はとりわけロボタクシーの容認派が多く、逆にドイツ人は無人タクシーに対して極めて否定的です。
自家用車で道路が溢れかえっている今日の大都市において、ロボタクシーは効率的で有効な代替策です。1日のうち平均23時間は駐車場で眠っている自家用車に対し、ロボタクシーは継続的な運用が可能です。さらに大学構内や遊園地、ショッピングモールといった一定の区域内では、自律走行のロボタクシーが人々を短距離輸送して、歩行距離を短縮できるメリットもあります。
拡大を続ける大都市圏の無人輸送
「コンチネンタルは、拡大の一途をたどる大都市圏において、将来的に無人車両が人やモノの輸送の根幹を成すことになると確信しています。現代のモビリティの一端を担うロボタクシーは、渋滞や交通事故、大気汚染を改善するだけでなく、都市部における駐車スペースの削減にも寄与します。コンチネンタル・モビリティ・スタディでは、多くの人々がこのコンセプトを受け入れていることが明らかになりました。」このように述べるのはコンチネンタル会長、エルマー・デゲンハート(Dr. Elmar Degenhart)です。「2018年のIAA商用ショーやフランクフルト応用科学大学での無人運転車デモでは、参加者から非常に素晴らしいフィードバックをいただくことができました。」
都市生活者は特にロボタクシーを容認
中国の回答者の間では早くもロボタクシーへの期待が高まっているようです。5人中4人がロボタクシーの利用意向を示し、このアイデアに否定的な見解を示したのはわずか2パーセントでした。日本と米国ではそれぞれ意見がほぼ半分に割れ、米国では48パーセント、日本では45パーセントがこのアイデアに賛同しています。日本では年代別に見てもこの割合に大きな差が見られませんが、米国では30歳以下の3人に2人がロボタクシーを利用するだろうと答え、60歳以上のグループでは回答者の50パーセント以上がロボタクシーのアイデアをきっぱりと拒絶しています。
ドイツでは、ロボタクシーでの移動に前向きな回答者はわずか3分の1で、半数近くが無人タクシーの利用を拒否しています。興味深いことに、ドイツではすべての年代がロボタクシーの受け入れにどちらかというと消極的で、ドライバーとドライバー以外の回答者の間にも顕著な差は見られませんでした。
日本やドイツ、米国では、カーシェアリングや自動車の相乗りといった既存のモビリティソリューションを受容するドライバーは3割程度です。ただし30歳以下のグループに限っては、これら3か国すべてで半数近くが前述のサービスを受け入れるとしています。ドイツ、米国の60歳以上のドライバーの大半(日本ではおよそ3分の1)は、これらのサービスの利用をはっきりと拒否しています。大都市では受容する人々の割合はわずかに増えると思われますが、それでもなお50パーセントを割り込みます。ただし中国では、ドライバーの4人に3人が自動車の相乗りやカーシェアリングを受け入れ、60歳以上の年齢層でもおよそ3分の2がこれらのサービスを利用すると回答しています。
コンチネンタル・モビリティ・スタディ2018では、テクノロジーカンパニーが市場調査・社会調査会社であるinfas社とともに日本、ドイツ、アメリカ、中国で代表的な調査を行いました。科学分野、自動車業界の有識者へのインタビューも行い、運転者支援システムと自動運転の受容に関する世界で最も総合的な調査の一つとなっています。
モビリティスタディ2018 特設サイト にて調査結果を詳しくご紹介しています(本文は英語)