日本のドライバーは運転に無関心 – ストレスは増加・あまり楽しめない
- 運転が上手である、もしくはそれ以上と答えるドライバーはごく少数
- 取締役会メンバー ヘルムート・マッチ「車があらゆるものに接続されることは、よりリラックスした運転につながる」
日本のドライバーの気持ちを一言で表すなら、「渋滞に疲れて、運転が楽しいわけでもない」といったところでしょうか。コンチネンタルが昨年行ったドライバーの意識調査、コンチネンタル・モビリティ・スタディ2018によると、ドライバーの3分の2が渋滞した道路にストレスを感じています。それでもなお運転が楽しいと答えた回答者は半分にも満たず、運転技術に自信がある、もしくはとても自信があると答えたのはわずか4分の1でした。
運転中にストレスを感じる人の割合が過去5年間で50パーセントから64パーセントに急増しています。対照的に中国ではドライバーの気持ちにかなり余裕があるのか、渋滞に不満を感じる割合は40パーセントを維持しています。米国ではドライバーのおよそ半数が渋滞にストレスを感じており、5年前の49パーセントから微増しています。一方、ドイツにおけるこの割合は、回答者の3分の2にのぼっています。特筆すべきは、これらの4か国すべてにおいて、同乗者もドライバーとほぼ同じ度合いのストレスを感じているということです。むしろ中国ではストレスを感じる同乗者が47パーセントと、ドライバーの40パーセントを上回っています。
「 インテリジェント・モビリティ・ソリューションや自動運転機能は、このようなストレスを緩和しうるに効果的です。車があらゆるものに接続されることで、ドライバーにゆとりが生まれ、結果的に運転をもう一度楽しめるようになります。自身が運転するかあるいは車に運転を任せるかはドライバーの自由です。 」このように説明するのは、コンチネンタルの取締役会メンバーでインテリア部門を担当するヘルムート・マッチ(Helmut Matschi)です。
ドライブを楽しめない同乗者
日本では運転中にストレスを感じるドライバーが増加していますが、次第に運転を楽しむこともできなくなってきています。運転が楽しいと回答したドライバーは43パーセントで、5年前と比べて14ポイント低下しています。一方米国では、ストレスはあるものの回答者のおよそ3分の2(62パーセント)が運転を楽しいと感じており、ドイツでもこの割合は64パーセントに達しています。一方、中国では、ドライバーがますます運転の喜びを見出しているようです。運転が楽しいと答えた人の割合は、5年前の48パーセントから現在は69パーセントまで増加しています。さらに明らかになっているのは、多くの同乗者もまた車での移動を満喫していないという事実です。車での移動が楽しいと答えた同乗者は日本ではわずか9パーセント、ドイツでは43パーセントです。米国と中国では、同乗者の大体3人に1人が車での移動が楽しいと回答しています。
運転技術に自信があるかどうかの問いに関し、米国は他国に圧倒的な差をつけ、ドライバーの83パーセントが自分は運転が上手である、もしくはそれ以上と考えています。この割合は中国で69パーセント、ドイツでは66パーセントです。日本は例外的に低く25パーセントにすぎません。この回答は過去5年間ほとんど変化していませんが、昔は日本でも多くのドライバー(回答者のおよそ50パーセント)が自分の運転を「とても上手い」と評価していました。
中国では過半数が都市中心部への乗り入れ禁止の拡大を期待
世界の主要都市で渋滞が悪化する中、都市中心部への自動車の乗り入れ禁止を期待する声については、中国のみ過半数を占めました(55パーセント)。ドイツでは40パーセント、米国では20パーセント、日本ではわずか9パーセントです。
コンチネンタル・モビリティ・スタディ2018では、テクノロジーカンパニーが市場調査・社会調査会社であるinfas社とともに日本、ドイツ、アメリカ、中国で代表的な調査を行いました。科学分野、自動車業界の有識者へのインタビューも行い、運転者支援システムと自動運転の受容に関する世界で最も総合的な調査の一つとなっています。
モビリティスタディ2018 特設サイト にて調査結果を詳しくご紹介しています(本文は英語)